8/30は根室市立花咲港小学校を視察させていただきました。
この学校は今年から本格的にイエナプラン教育を導入しインクルーシブ教育を行っています。
インクルーシブ教育と聞くと、なんとなく障がいを思い浮かべますが、根室市は違います。
「障がいの有無はもとより、家庭環境、発達の違い、学習の得意不得意、学習内容の習得の速さの違い、人種の別や男女差、性についての指向性、社会的地域や背景の違いなど、あらゆる差別を乗り越えて、一人ひとりの個性と価値を認め、自分らしくあるための選択や決定を尊重する教育」
これが根室市が取り組んでいるインクルーシブ教育!
落ちこぼれや不登校やいじめなど学校現場では子どもたちが発するメッセージは、大人が決めた枠についていけないから。
大人が決めた枠にはまるジグソーパズル型ではなく、自分のアイディアで世界を作り出せるレゴブロック型の資質能力の育成が学校の使命として位置付けられています。
自分で考え、選択し、行動し、振り返る。まさに自分でPDCAサイクルを回すことができることが実践されており、詰込み教育で勉強の楽しさを知らずに大人になった私としては子ども時代をやり直したくなりました。
自分がどんなことに興味を持っていて、それを実現するために何がどこまでできるのか。
自分でどこまで到達したいか目標を設定し、それに向かってどう取り組んでいけるのか。
そういう能力を子どものうちから育てていけたら、自然と自立した人間になると思いますよね。
そして、心理的安全性の高い空間を作るために、毎日サークル対話(みなとーく)を実施。感じたことを話し受け取ってもらう体験は、他者に自分が承認される体験であり、すごく大切だと思います。
そのような土台が自己肯定感にもつながり、自分のことを愛することができるようになる。そして他者を認めることにもつながり、結果的に平和な社会が築けると思います。
人として様々な体験を経験しながら幸せに生きることが生きる目的や意味なのではないかと私は思います。
そのための土台は、やはり自己信頼・自己肯定感であり、子どもの頃からこの土台を厚くしていくことは、長い人生を生きる上で必要なもの。それを公教育で実践している花咲港小学校は素晴らしい。
その他特徴的な取り組み
<マイプラン学習>
子どもが単元の学習計画を立て、自分にあったペースで学習を進める。
<みなとっこアワー>
国語5h,算数5h、社会3h、理科3hの1週間でどう取り組むか、子どもが時間割を考え、自分にあった順番や場所で学習を取り組む。
<Mプロジェクト~身近な問いを仲間と協働して解決>
「花咲港ではどんな魚が取れるのかな?」という会話から「魚を紹介する水族館をつくりたい!」と意見がまとまり、作成。自分たちで道の駅に電話し展示を依頼。そしてお客さんに声をかけ説明も。積極的に行動して校長先生もびっくり!
<Mプロジェクト型特別活動(委員会活動)>
子どもが発案し、主体的に協働活動を展開
小学校の視察終了後、納沙布岬にご案内いただきました。
始めて北方領土を見て、想像以上に近いこと、また、領土問題が身近な問題であることを再認識いたしました。
昔あった歯舞村が分断されたことや、貝殻島の灯台にロシアの国旗があることも初めて知りました。館長さんにご説明いただき、領土返還を願う思いにも触れることができました。
根室市議会事務局様、教育委員会様にはとても親切にご対応いただきました。誠にありがとうございました。